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神無月の巫女 エロ総合投下もの ちび千歌音ちゃん(ちび姫子ちゃんの続き) ちび千歌音ちゃん… トントン。 ある日姫子の部屋に遊びに来た千歌音ちゃん。 姫子は快く部屋に招きいれた。 「姫子お姉さん、これ読んで」 そう言って持ってきていたのは絵本の『かぐや姫』だった。 「うん、いいよ。じゃあこっちに来て」 手招きしベッドに腰掛け自分の膝をぽんぽんと叩いた。 千歌音は嬉しそうに姫子に近づき、抱っこしてもらってその膝に座る。 姫子は後ろから千歌音を抱えながら本を開き「昔々あるところに…」と読み始めた。 「…そしてかぐや姫は月へと去っていってしまいました。はい、おしまい」 本を読み終えぱたんと閉じた。 すると千歌音はう~~んと首を捻った。 「どうしたの?」 「どれくらいキレイだったのかしら?かぐや姫って」 幼いながらに絵本の中の『この世のものとは思えないほど美しくなった娘』のフレーズが気になったらしい。 「千歌音ちゃんとっても綺麗だからかぐや姫みたいに綺麗になると思うよ」 微笑んで将来間違いなく美人になる月の似合う小さな背中に言うと、くるっと勢いよく千歌音が振り返った。 「いやっ!」 「え?」 「私かぐや姫になんてなりたくない!」 「え?え?ど、どうしたの千歌音ちゃん?」 目に涙を浮かべ言う千歌音にどうしていいのか分からずオロオロとうろたえる。 「だって、私は姫子お姉さんとずっと一緒にいたいんだもん!」 かぐや姫は最後に月へと帰ってしまうから、かぐや姫になんかなりたくない。 千歌音のその言葉に姫子は心打たれた。 しかし言ってしまった当の千歌音はしまったとばかりにかあ~っと顔が赤くなる。 「ご、ごめんなさい…!」と早口に言い姫子の膝から慌てて降りた。 そのまま逃げようとするがその手を姫子にパッと掴まり固まる。 ほんの少しの沈黙。 「こっち向いて、千歌音ちゃん」 とてもとても優しい声。 ドキドキしながらぎこちなく振り返ると、姫子は床に膝を着いて笑顔で泣いていた。 「ありがとう、千歌音ちゃん。私すっごく嬉しいよ」 少し驚いている小さな体をぎゅっと抱き締める、暖かな頬と頬を合わせた。 「私達は、ずっとずっと一緒だよ」 -- 「千歌音ちゃん、入ってもいい?」 ドアの向こうから聞こえた姫子の声。 ベッドに腰掛けていた千歌音は「どうぞ」と声をかけるとドアノブが捻り姫子が入ってきた。 「卒業おめでとう、姫子」 笑顔で迎える千歌音。今日何度目かのお祝いの言葉に姫子は嬉しそうに笑う。 今日は中学の卒業式だった。 めでたく乙橘学園の進学も決まっており春から姫子は高校生になる。 「千歌音ちゃん。あの約束覚えてる…?」 千歌音の傍までいき、頬を染め口元に手をあて遠慮がちに尋ねる。 その姫子の垢抜けない仕草にくすっと千歌音は笑ってしまう。 「ええ、覚えてるわよ」 そう言って立ち上がり、更に一歩姫子に近づく。 鼻を掠める薔薇の香りに姫子はドキッとしてつい俯いてしまった。 しかし千歌音はその俯いた姫子の顎にそっと手を添え自分の方へと向かす。 「怖い?」 千歌音の問いに顔を真っ赤に染めた姫子は首を左右に振り笑った。 「姫子…」 「ん…」 そのまま重ねあわされた唇。 腰も抱き寄せられ更に体は密着し、ほんの少しだけ開いた姫子の口の隙間から千歌音の舌がすっと入ってくる。 熱い吐息を漏らし、絡みあう舌と舌。 子供のキスじゃなくて、大人のキス。 体中が痺れる様な情熱なキスから一度口を離すと光の糸が2人を繋いだ。 「私ね、ずっとこの日を待ってたの…」 潤んだ唇に千歌音に支えられながら夢見心地の姫子の顔。 「私もよ。ずっと姫子が大きくなるのを待ってたわ」 愛しげに前髪を指で掻き分け姫子の顔を良く見る。 以前千歌音に抱いてほしいと迫った事があった姫子。その時は「まだ姫子には早い」と断られてしまっていた。 「子ども扱いしないで」と駄々を捏ねたが千歌音は「姫子が中学を卒業したら」と前々から決めていたらしく、大人しくその日は必ずくるその日を待とうと指きりげんまんした。 そして迎えた今日、ゆっくりとベッドに押し倒され、自分の体の上に千歌音が覆い被さる。 期待と少しの不安に姫子の胸が高鳴る。 「電気、いらないわね…」 パチっと照明が落ちる音がし、服に手を掛けられ姫子は微笑みながら目を閉じた。 -- 前にあったテディベアーシリーズ 「ん……」 カーテンの隙間から差し込む朝日にふと目が覚めた姫子。 広いベットの上、すっと手を伸ばすが隣にいるはずの思い人はそこにはいない。 「もう行っちゃったんだ…」 目を開き、もぬけの殻になった隣の枕を見ながら少し淋しげに言う。 『ごめんなさい、明日は朝早くに出なきゃいけないの』 昨晩申し訳なさそうに言った千歌音の言葉。 姫宮家の公務に追われる毎日、ここのところ多忙な日が続いていた。 それでも姫子は少しでも千歌音と一緒にいたくて一緒のベッドで眠りたかった。 我侭なお願いだと思ったけど、千歌音は嫌な顔せず笑ってそれを受け入れてくれて…。 でも眠る姫子を起こすまいと、そっとベッドから抜け出し出て行ってしまったに違いない。 「本当は起こしてもらいたかったんだけどな…」 ぽつりと呟き、シーツを手繰り寄せて体を起こそうとした。 すると、ころころと何かがシーツの中で絡まっている。 「あれ…?」 何だろうと胸元を押さえながら起き上がり、シーツの中に手をいれ丸っこい物を掴み取り出した。 「わあ、可愛い…っ」 茶色い肌触りの良い毛に覆われた姫子好みのテディベアーだった。 よく見ると首輪のところに紙が差し込まれており、取って読んでみると『今夜は早く帰るからね』と千歌音の字で書かれていた。 嬉しくてぼふっとベッドに倒れこみぎゅっとテディベアーを抱き締めると、微かに千歌音の匂いがする。 「待ってるからね、千歌音ちゃん」 ちゅっとテディベアーに口付け、千歌音の残り香を感じながら目を閉じた。 うん、特に意味はない 姫子をちびにさせれば良かったと少し後悔 ちっちゃい千歌音ちゃん ある日曜日の日の事。 姫子は体が小さくなってしまった千歌音と共に姫宮邸の庭を散歩していた。 姫子は久々に千歌音と遊べるのが嬉しいのか、いつもより足取りが軽い。 その足に追い付こうと必死に千歌音は歩くが、遂に小石に躓いてその場にべちっと転んでしまった。 「ち、千歌音ちゃん!大丈夫!?」 ごめんね、ちょっと早かったね、と姫子は誤りながら千歌音を抱き起こすと千歌音はその瞳を僅かに潤ませながらも健気に「大丈夫だよ」と笑う。 しかしその膝からは血が滲んでいた。 「大丈夫じゃないよ。血、出てる」 そう言いながら姫子はスッと傷口に唇を寄せ、ぺろりとそこを舐め上げた。 「ひゃっ!」 その感触にびっくりしたのか、千歌音はびくりと体を跳ねさせる。 「や…っ、姫子、くすぐった…ッ!」 「じっとしてて」 千歌音は姫子の肩に手をかけ引き剥がそうとするが、子供の力が大人の力に勝てる訳もないく千歌音は姫子のされるがままになっていた。 やがて姫子がその唇を離し、にっこりと笑う。 「うん、消毒終わり。じゃぁ屋敷に戻って絆創膏貼ろ?」 「……」 「千歌音ちゃん?」 「…っ、ふぇ…っ」 じわりと千歌音の瞳に涙が浮かぶ。 「え?」 「ふぇぇえん!姫子のばかぁああ!」 「ど、どうしたの!?やっぱりどこか痛いの!?」 それから一時間弱、姫宮邸の庭にて泣きじゃくっている千歌音とどうしたらいいか分からずオロオロしている姫子であった。 姫子さん、犯罪です。
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713 :通りすがり:2008/03/24(月) 03 09 11 ID EKQL59JV 「一生、先にシャワーどうぞ」 夕食を済ませ、お互い自分の自由な時間を気ままに過ごす。 もう普段なら風呂に入ってもいい時間になり ソファに寝転んで雑誌を読んでいるたまきが顔を上げ、進藤に声を掛ける。 「ん?・・・・・ああ、お前は?」 「いつも私が先に使わせて貰ってるし、たまには先に使って?」 そう言って微笑むとまた雑誌に目を戻す。 進藤は黙って軽く頷くと、医学書のページをめくる手を止めた。 ふと彼女の方を見るとたまきは無意識なのか時々足を動かしたり 何か呟きながらページをめくったりしている。 腰からヒップにかけての女独特の滑らかなラインが 彼女が足を動かす度に、小さく動いて妙な色っぽさがあった。 そんな姿をぼんやりと眺め、進藤が思いついた様に口を開く。 「なぁ、たまき」 「ん?なに?」 どうしたのだろうと、もう一度顔を上げた たまきは“あ、タオルならいつものトコに置いてるわよ”とバスルームの方向を指差した。 進藤は、その指差したたまきの手を取り、目線を合わせるように屈む。 何だろう・・・? 不可解な突然の彼の行動にたまきは思わず眉をしかめる。 「・・・一生?」 「・・・風呂、一緒に入らないか」 彼を見上げるたまきが赤らむ。 それから暫しの沈黙の後、たまきが口を開いた 「じゃあ私が先・・・私が呼んだら入ってきても、いいわ・・・」 「解った」 それから暫くしてたまきのいいわよ、という声が聞こえてきたので 進藤も脱衣を済ませ、風呂場の扉を開けると予想外が光景がそこにあった 「ふふ、残念?」 香りの良い泡の浮かぶ湯船に身を沈め、たまきは進藤の反応を見て可笑しそうに笑う。 蒸気が充満し、少しぼやけた視界の風呂の中。 それだけでも十分見えにくいというのに 温かい湯と綿飴のような泡を湛えているバスタブの表面からは何も見えない 「わざわざ泡風呂にする為に先に入ると言ったのか」 恐らく見せ付ける為わざと泡と戯れ 楽しそうにしているたまきに文句を言う進藤。 「こんなことしたら何にも見えないだろ」 進藤はその泡がどうも気に入らないらしく、 それらを消そうと先程からフーッと息を吹く。 「だから泡風呂にしたのよ」 「お前な・・・そんなに俺と風呂入んの嫌なのか?」 たまきのあっさりとした返答に、 さも心外だというかのように不服そうな顔をする。 初めて進藤と二人で入った風呂。 互いのことはよく知っているが、身体を重ねている時とは違い 一緒に湯船に浸かったりするのは意識が身体に集中してどうも恥かしい。 それに、自分から風呂に入ろうなどと言い出した進藤のこと。 必ず何か企んでいるに違いない。 そう思ったからこそ、先手を打ったのだが・・・ 「嫌ではないわ・・けど、恥ずかしいのは事実・・・後は、身の危険を感じたから、かしらね」 「良くわかってるじゃないか」 肩をすくめ、たまきが小さな声でそう言うと、 つい先程までやや不機嫌だった進藤の表情は一転して明るくなり 妖しげな笑みを浮かべながら彼女の身体を長い手で、ぐっと引き寄せる。 「別に泡があってもなくても、俺には関係ないぞ?」 「ちょ・・一生!やだっ・・・」 素肌が直接触れ合い、たまきは恥かしさに身をよじるが 進藤の両腕がそれを阻む。 なんとか彼に背を向けたものの かえってこの位置は進藤にとって都合のいい位置だった。 「・・・・きゃぁっ!」 わきの下から手を入れ、 慣れた手つきで二つの膨らみを5本の指を上手く使って揉み上げる。 その手から逃れようと、たまきは身を捩ろうとするが そう大きくないこのバスタブの中では殆ど動けない。 「そんな暴れんなよ。あんまり暴れたらせっかく泡で隠したのに見えるぞ、たまきの体」 俺に見られたくないんだろ?と、 泡で滑りのよくなっている彼女の肌を、手が器用になぞる。 しかし、いくら泡風呂といっても、水面に泡が乗っかっているだけで、 底まで泡があるわけではない。 底の方は、普通の風呂と同じで湯があるだけ。 進藤はゆっくりとたまきの肌を撫でるように愛撫しながら 手を下腹部へと移動させて行く。 「だめっ・・・ぁっ・・!」 ぎゅっと閉じようとするたまきの足の内側に、強引に足を入れて絡ませ膝を割る。 軽く開かされた足の間に素早く手を滑り込ませると 熱を持ち始めたそこへと指を這わせた。 「泡ないのに滑りいいな、ココ・・・」 「ん・・・っ!」 内緒ばなしをする時のように小さく耳元で囁いては片方の手で胸を愛撫し、 ぬめった秘部の周りの独特の感触を確かめながら、そこを何度もなぞる。 風呂に充満しているむっとする程の生温かい蒸気が 高ぶってゆく二人の体を包んだ。 「コレ使ったら気持ちイイらしい。試してみるか・・・?」 今にものぼせてしまいそうなたまきを抱き抱えるようにして 湯船から出した進藤は、そう言ってシャワーを手に取り 面白そうに彼女を見る。 シャワー・・・? 快楽に支配されたぼんやりとした頭 そんな思考でも彼がそれをどのように使おうとしているのか理解した 「やっ!いやょ・・・」 たまきは顔を強張らせ案の定、首を横に振るが 予想通りの反応に進藤は小さく笑うと 身体をわざと密着させて後ろからそっと たまきの体を抱いた。 「試してみたら、意外と俺のより気持ちイイかもな・・・?」 体をぴったり密着させて抱き締めたまま たまきの胸の突起を指で弄りながら耳元で囁いては 生温かい舌で彼女の首筋を舐め上げる。 「もっと感じてるたまきを、明るいところで見たい」 「一生・・!?やだって・・・ホントに・・・ い、いやっ・・・!」 彼から離れようと嫌がるたまきを強引に座らせ もも裏にするりと手をやると、 そのまま抱え上げるように足を左右に開かせた。 「やっ・・・!こんな・・・恥ずかし・・・・・ァっ・・・!!」 「恥ずかしい?どうなってるかよく解るよ、たまきのココ・・」 顔を真っ赤にして首を振るたまきを見ながら 進藤はククっと喉を鳴らし、指でそこを押し広げるように露にさせると、 シャワーをひねった。 「どうだ?たまき・・・気持ちイイか?」 「はっ・・・ん、ァ・・・っ!」 力の抜けた体を進藤に任せながら たまきは思いがけない快楽に声を上げる。 指で露にされたそこは、只でさえ敏感になっているのに、それで更に感度が増し、 何とも言えない微妙なシャワーの刺激により 今まで感じたことのない耐え難い快感がたまきを襲った。 「や・・・!ぁあッ・・・・!」 押し広げるように秘部に指を宛がっている進藤は、 シャワーを止めないまま、立ち上がっている小さな突起を指で少し押してみる。そうしてやれば、あまりの刺激にたまきの身体が何度も跳ねる。 「随分と可愛い声出して・・・そんなにコレがイイのか?」 自分の愛撫の時よりもやや艶のある声を出すたまきに 何だか面白くない進藤は、そんな余裕のないたまきをもっと攻め立てるように 硬く主張し始めた胸の頂を舐め上げた。 「あっ・・・!っん、や・・一生・・ッ・・・・・私・・もっ」 舐め上げるだけではつまらないとばかりに、甘噛みしてやったり 口の中に含んだまま舌先で転がしてやったりと、攻め方を変える進藤。 両方の刺激に、上ずった声で彼の名を甘く呼びながら 行き場を失ったたまきの手が虚空を掴む。 「我慢しなくてもいい、たまき・・・イケ」 自分の愛撫によって、眉根を寄せて喘ぐたまきを見て満足したのか 頼りなく彷徨うその手に指を絡めると、一層水圧を強めた。 「ひあっ・・・!っあ、や・・あぁぁ・・ッ・・・・・」 その後、返事を返す間も、拒否する間もなくたまきは絶頂に押しあげられた ひょいっと進藤に抱え上げられ、脱衣所へ。 自分で出来るだけの力も残っていないたまきは、進藤のされるがままになっていた 「たまき・・・そんな怒るな・・・。すまなかった」 風呂から上がった後、一言も口を聞いてくれない たまきに進藤が困ったように侘びの言葉を掛ける。 しかし、散々恥かしい思いをさせられ、好き放題されたたまきは ぷいと彼に背を向け、シーツにくるまって返事をしない。 ちょっと調子に乗ってやりすぎたか・・・。 反省しながらも、先程の彼女の顔を思い出す。 あの時のどこまでも艶やかで妖艶な表情 確かに悪かったとは思っているものの、どうしても たまきの色んな表情が見たくて 何かあると色々といじめたくなってしまう。 「・・・・・」 やはり たまきは黙ったまま。 明日の朝まで許してくれそうにない、か 黙りこくった彼女の背を見ながら、今日は違う部屋で寝るかと 仕方なく部屋を出ようとドアへと足を向けた進藤。 「・・・・・・て・・」 すると、シーツの奥から聞こえてくる、こもったたまきの声。 「・・・今、何て言ったんだ?」 声があまりにも小さくて上手く聞き取れなかった進藤はベッドに膝を立て 彼女の体でシーツが盛り上がっている場所にそっと手を添える。 「・・・・・・そばにいて・・・」 「・・・あぁ」 強がりな彼女の、消え入りそうなくらい小さな、精一杯な素直な言葉に 俺もそうしたかったんだ、と進藤は優しく笑うと ベッドに潜り込んでたまきに身を寄せ 自分より小さく華奢なその体を抱き寄せる。 「おやすみ、たまき」 「・・・おやすみなさい」 抱き寄せられた進藤の胸にこっそりと顔を寄せて たまきは安心した声で小さく言った。 泡の良い香りの漂うベッドの中で寄り添いながら 二人は静かに瞳を閉じた。
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789 EVANGELINE sage 03/10/03 10 50 ID ePEkykzS ほんの少し朝の気配は混じっていても、まだ、夜と呼ばれる時刻。 空間に、機能的な意味での『無駄遣い』が許された時代に建てられた、欧風建築女子寮で。 天井の深さに見合う背の高い両開き窓から、エヴァはぼんやりと窓外を見ていた。 だぶだぶのバスローブを床に擦りつつ、そこから出した手が触れる硝子の冷たい心地よさを感じながら、 傍らのベッドに目を転じれば、鼾かいた男が枕を抱いて布団をはだけ、涎まで垂らしていて。 うすく苦笑しながら再び窓の景色に目を戻す。 針葉樹まばらな冬の校庭。 広い敷地に数々の巨大建築物を望む全景に、広がる曇天が黒々と明日の空模様を予感させ、 侘しい茶薄緑の枯れ芝絨毯には雪の名残が白く斑を描いている。 ぱちぱちと暖炉で爆ぜる薪に温められた部屋にいては失念しがちな、その寒々とした冬景色は。 この部屋を、温もりを、失った自分が歩まねばならない、世界そのものにも見えた。 「……どうした。」 声に、真祖の暗視に紅い眼を無意識に切り替えながら振り返ると。 いつの間に起きたのか、男が横たわったまま肘をついてこちらを見ている。 「別に……」 口を開いてその時、気付く、自分が泣いていたことに。 ごしごしと、幼子のように手の甲で涙を拭い鼻を啜る音に、男の大あくびが重なった。 「……なんでもない。」 少し考えたくらいで、そううまい言い訳を思いつくわけもない。 結局、返した返事はそんなものだった。 けれど、状況証拠と違いすぎる答にも、男は何も言わない。 ただ、ぐいと手を引き、エヴァを褥に連れ戻す。 「っ」 ローブが翻り、起伏の少ない肢体がさらけ出されたと思った次の瞬間 エヴァは、男の腕の中に還っていた。 世界で、一番安心できる場所へ。 「……はなせ」 声が震えた。今更だった。自分でもわかってた。 けれどこれは、本心でもある。 これ以上この男に依存するのは『嫌』というより『恐い』。 最後に人を愛してから、何十年経ったろう? 喪って、ほんとうはあまりに弱い自分を繕えるようになるまで、何十年を費やしたのだったか? ……忘れてしまった。 忘れることで、強くなったのだから。 「……っ」 キス、されるだけで全てが溶ける。 何度も生まれて、殺される想い。 こうされる時だけ、素直に抱き締める想い。 この男が好きで。 愛してるということ。 ずっと……ずっと一緒に居て欲しいということ。 ちいさく、白い、綺麗な歯並びを男の舌がねぶり。 絡み合う唇同士が互いの声を押し殺し、微かに湿った音だけが響く。 この男も今、自分に夢中でいてくれる。 そう、強く願いながら。 見上げる角度をさらに水平にとると、肩がけしたローブがしゅる、と落ちた。 「……ぁ……っ」 透明な糸を引いてはなれると、暖かい筈の部屋を凍えるように寒くすら感じ、反射的に縋りつく。 せめて、惨めにも気持ちを隠せない顔だけでも見せたくなくて、男の胸に顔を埋めると 大好きな、汗のにおいがした。 ……この男が負けるところ、死ぬところを想像できたことはない。 だが、いつまでも共に在れると、そう思えたこともなかった。 せめてそれに確信が持てれば、いかようにも『可愛い女』になれるのに。 「エヴァ」 僅かに苦痛の滲む声に呼ばわれて我に返ると、抱きついた背中に強く爪を食い込ませていて。 「すまぬ」とだけ言い、手を緩める。 と、それを待っていたかのように押し倒され。 その拍子に一瞬見えた男の表情。 それは、どこか火急の治療を施す医者に似ていた。 (……この男の、自分に対する気持ちは、結局そういった類のものなのだ) 『わかってはいた』けれど、それは……辛い。 暖炉の火の赤に照らされ、闇紺とグラデーションを描く天井が、涙に滲んだ。 仰向けになって無いも同然の胸をまず吸われ。 桜色のちいさな乳首、優しく、痛く、甘噛みされて 肘を高く掲げた男の右手が産毛しかないそこに触れ、びくり、と反る背をおさえられない。 「ぁっ……はぁっ……」 荒れる息、愛しい人の手管であれば、拙くてすら閃熱の悦び。 なのに、男の技術はそれに輪をかける。 限りなく繊細なタッチに犯罪めいた絵図をオブラートされて、幾許か許しただけで。 溢れた蜜が漏らしたようにシーツを湿らす。 ……哀しい。 こんなにも愛しているのに、男は自分を一途には愛してくれない。 こんなにも切ないのに、男から離れるなんて及びもつかない。 体だけでもいい、本当に求めてくれたら…… ……けれど、そんな思考さえも、限界が近付いていた。 男の『対処』はいつも正しい。 精神の痛みより、肉の悦びが勝りだしていたのだ。 花芯すらいじりだした愛撫に、染まりはじめた頬と。 意味を変えはじめた潤んだ瞳。 やがて、いい加減我慢出来なくなった頃に見下ろしたエヴァの目が 丁度手を休め、胸から顔を上げた男のそれと合う。 表情が、微かに悪戯っ子の風情を見せていて。 くだらぬとわかっている意地が、むくむくと頭を上げた。 『絶対に、おねだりなんかしたくない。』 ふい、と顔をそらす、と、男が笑うような気配。 一拍の間の後、新たな刺激が大事なところに沸く。 慌ててそこにやった両手が男の頭髪を掴んだ。 「……ぅあっ!」 時既に遅く、足首を持ち上げられて全てを見られてしまい、勿論それだけでは終わらない。 侵入してくる粘膜に、男の舌先が伸びて身体の芯まで貫かれたような錯覚さえ覚える。 ぞくぞくと蝕まれる動きを一ミリも逃すまいと。 意識と無意識の間で、ふるえるほどのそれに身動き一つとらない。 「あっ……ぅあっ……あぁあっ……」 喉をみせつけるようにのけぞりながら。 いつからか男の頭を抑える手には、そこから離すまいと方向を変えた力が篭り。 元々形だけの抵抗は脆くも崩れ去る。 「やだっ……ぁ……そこ……あぁっ……ちが……ぃっ……いい……」 腰が動き出していた、不動より気持ちいいリズム、律動。 みっともなく持ち上がって、ゆるゆると上下するお尻。 きもちよくてきもちよくて…… 一度目の絶頂を迎えるために高い位置をキープしたそれがぶるぶると痙攣した後。 とさりとシーツに落ちた腰のはずみで、溜まっていた涙が、零れた。 「……はぁっ……はぁ……」 荒く息を吐きながら、瞼を静かに閉じて。 「入れるぞ」 効かない視界に、男の音源が少しだけ近く聞こえる。 相手の顔が見えないと、妙な意地を張る気も失せるのか。 無言のままこくりと頷いて、半拍の覚悟、後 「んっ……」 かなりきついそこに、男のものがこじ入れられて。 痛々しいくらいに広がるものの、やがて全てを受け入れる。 「はっ……ぁ……」 止めていた息をじわり、と吐くと。 男も慣らすように待つ。 いたわるような、探るような秒。 「……いいぞ」 眉根を微妙に寄せたままで出した許可に、躊躇なく男が動きだした。 「っあ……っ!……あぁっ!……っ!」 鋭くは無くても、ごりごりした鈍痛が走る。 狭く、浅い、秘所。 未発達な壁をなぎ倒すように腰をつかう男を迎えて、ただただ痛みに耐えているようにも見えたけれど。 本当は違うことを、二人だけは知っていた。 幾許かの出し入れが経過した頃、食い千切られそうな締め付けが、ふわり、と緩む。 「ぁっ……」 同時に、今までにない鼻声がエヴァから洩れて。 スイッチが、入る。 気遣うようにしていた男が、挿入の段階を荒々しく上げて。 痛みにしかめられていたエヴァの表情が耐える対象を快感に代えはじめる。 正常位で繋がった場所からは、にちゅにちゅという粘着音と共に、混じり合った先走りと愛液が飛沫き。 子宮口にすら先端を届かせながら、シーツを握るエヴァの両肩はいかるように首を埋めた。 「はっ……あぁあっ!……あっ!……ぅあぁっ!!」 両手でエヴァの腰を抱えた男の速さが徐々に上がり、エヴァの顔が切羽詰った呼吸で上下する。 互いの頂点が重なる予感に心震わせながら 「……かにっ……なかにだしてっ……!」 息も絶え絶えにそれだけを言う。 どこか澄んだ表情で男が頷くとほぼ同時に、まずエヴァが二度目の絶頂に淫窟をわななかせ、 誘うようなそれに自身をシンクロさせた男のものも、深奥にたたきつけるように放つ。 どくん、どくん、と脈打ち終わって、ようやく解かれた緊張に。 覆い被さるように、男がエヴァを抱き締めた。 そのままごろりと横向きに転がり、拍子に男のものが抜ける感触にぞくりとしたものを感じながら。 腕ごと拘束されるように手を回されて少しだけもぞもぞと抵抗する。 やがて男に解放の意思がないとわかる頃に 「……お前の子なら……産んでもいい」 ぼそり、と。 ありったけの勇気で言った。 ……諾はおろか、拒否の気配さえ無い反応に、男の腕の中から恐る恐る見上げると。 静かな寝顔が待っていて。 呆気にとられて……安堵、の次に、腹を立て。 丁度、顔の横にあった二の腕に噛みついた。 ……血も吸わない、ただの甘噛みになってしまったけれど。
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―皐月の頃 その4― 【5月6日 立夏】 僅かに開いたカーテンの隙間を縫って、眩い光が、暗がりを割って射し込んでくる。 それは太陽の移動と共に位置を変え…… 今や、ベッドで寝息を立てていた翠星石の横顔を炙っていた。 ジリジリと日焼ける頬が熱を帯びて、とても暑い。 今日は立夏。暦の上では夏に入る。いわば季節の変わり目だった。 「…………んぁ? もう、朝……ですぅ?」 重い瞼を、しょぼしょぼと瞬かせ、起き上がった翠星石は、 隣に誰かの気配を感じて、ぎょっと眼を見開いた。 なんと! 自分が寝ていたシングルベッドに、もう一人いるではないか。 その人物は窮屈そうに縮こまって、いかにも寝苦しそうに、眉間に皺を寄せていた。 「み……みみ、み……みっちゃんっ?! どうして私のベッドに、みっちゃんが居るですかぁっ!」 おまけに、よく見れば翠星石は、一糸纏わぬ姿だった。 「ひえぇっ……ここ、これはっ! どうして、こんな格好してるです?!」 冗談ではない。翠星石は、みっちゃんからシーツを引ったくり、胸元に掻き寄せた。 昨夜、ナニが有った? それこそ躍起になって思い出そうとした。 瞼を閉じ、額に指を当てて、記憶を辿っていく。 「ええっと……ホテルに戻ってひと眠りして、午後八時くらいに目が覚めたです。 ビュッフェに向かう途中で、みっちゃんと出会って食事に――」 行ってから、どうしたんだっけ? 脳内で再生される回想シーンは、そこで一旦、不鮮明になった。 あの時は、蒼星石のコトばかり考えて、上の空だった。 みっちゃんの話も半分は聞き流していたから、記憶も曖昧なのだろう。 食事中に交わした会話の内容を思い出すのに、かなりの時間を要した。 「……そうそう。あの後、最上階のバーで、一緒に酒を飲んだですよ。 ああ……思い出せてよかったですぅ。 一瞬、健忘症になっちまったかと、本気で心配しちまったですぅ」 ――と、暢気に呟いたはいいが、ふと由々しき事態であることを思い出して、 翠星石は全身を桜色に染めて恥じらった。 「夕食に付き合って、酒ときたら、その後は部屋に連れ込まれて……」 にゃんにゃん 「だああぁ――――っ!! もう、お嫁に行けねぇですぅ!」 両手でアタマを抱えて悶絶寸前の翠星石の喧しさに、 隣で寝ていたみっちゃんが、煩わしそうに呻き声を上げた。 「……んもぅ。なぁによぉ、朝っぱらからギャーギャー、うっさいわねえ」 みっちゃんは、シーツの痕がくっきりと残る頬を掌でさすりさすり…… 眠たげな眼を翠星石に向けた。 眼鏡を掛けていないので、ヤケに瞳が小さく見える。 低血圧なのかボケボケとしていて、普段の怜悧な面影は、片鱗も見出せなかった。 だが、翠星石はお構いなしに、みっちゃんの胸倉に掴みかかって、 ガクガクと前後に揺さぶり始める。 「どうしたも、こうしたもねぇですっ! 責任取れですぅ!」 「あがががが……ちょ……待っ……苦し……」 「責任が取れねぇと言うなら、みっちゃんをヌッ殺して、私も死ぬですぅ!」 「わ、解っ……責任……取るか……止め……」 その台詞を引き出して漸く、翠星石の動きが止まった。 みっちゃんは、ベッドの下に落ちていた眼鏡を拾って掛け直すと、翠星石を見詰めた。 相も変わらず、寝惚けた感じの冴えない顔をしているが、眼光は鋭い。 「まあ、落ち着きなさい。なにか誤解があるようだけど」 「誤解? よくも、ヌケヌケと――」 「だーかーらー、気色ばむ前に、なんで怒っているのか教えなさいってば」 「そんなの……私の格好を見て、解んねぇですかっ!」 「…………おーおー、瑞々しくて綺麗なお肌ねえ。 もしかして、見せ付けてる? ねえ、若さを見せ付けてるのぉ?」 みっちゃんは、シーツで胸元を隠しただけの翠星石を、矯めつ眇めつ眺め回し、 時折「おっ! 良いアングル」と独り言を呟いて、 頚に下げていたデジカメのシャッターを切った。 さらし者にされる翠星石は、堪ったものではない。 「ふっ……ふざけんなですぅっ! 私は見世物じゃねえですよっ! こっち見んなですぅっ!」 顔を真っ赤にして、怒りに肩を震わせる翠星石。 しかし、みっちゃんは焦らず騒がず身悶えず。 「いやいやいや……ミロのヴィーナスと、サモトラケのニケを足して2で割れば、 こんな感じになるかしらぁってね。うん、いいね。すっごく芸術的よ」 なんて戯けたコトを、さらりと真顔で言うものだから、 翠星石の気勢は削がれてしまった。 「……や、やめるです……もう撮るなですぅ」 「むふふふ……良いではないか、良いではないか」 「っ! こぉんの、わからんちんがぁっ!」 遂に我慢の限界を超えた翠星石が、側に転がっていたワインの空き瓶を掴んで、 みっちゃんを殴りつけようとした矢先、いきなりドアが激しくノックされた。 ビク~ン! と、二人揃って、身体を震わせる。 一体、誰が来たのだろうか? みっちゃんがドア越しに問い質すと、雛苺の上擦った声が返ってきた。 「みっちゃん、大変なのっ! 翠ちゃんが行方不明なのよーっ」 「はあ? 翠星石ちゃんなら、あたしの部屋に居るわよ。ちょっと待って」 「っ?! ま、待つです、みっちゃん! 今、ドアを開けたら……」 翠星石の制止も僅かに遅く、みっちゃんは何も考えていない様子で扉を開いた。 雛苺は、今にも泣き出しそうな顔で、室内に飛び込んできた。 しかし―― 「もぉっ! 翠ちゃんってば、起きてみたら居なくなってるんだもの。 ヒナ、本気で心配し…………たの……よ?」 ベッドの上で、シーツを胸に抱え込んでいる翠星石を見るや、 雛苺は眼を真ん丸くして、表情を凍り付かせてしまった。 「あ、あ……あのあの……ヒナ、ちっとも知らなくって…… ……ご、ごめんなさいなのっ!」 踵を返すや、脱兎の如くドアに向かう雛苺。 明らかに、この状況を誤解している。 だが、雛苺がドアに辿り着く寸前、みっちゃんが立ちはだかった。 「ちょぉっと待ったあ♪」 「うよっ?!」 「んふふふふっ。ヒミツを知った者を、黙って逃がすとでも思ってるぅ?」 「あ……ああ…………あう……あうう」 「この際だから、ヒナちゃんも手込めにしてあげるわあ!」 「び、びゃああぁ――っ!?」 みっちゃんに背を向け、雛苺は号泣一直線の顔で翠星石に縋りついた。 翠星石は、雛苺を背後に匿い、みっちゃんをキッ! と睨みつけた。 「みっちゃんっ! 悪ふざけは、もう止めるですっ」 「あぁん。そんな怖い顔しないでよお。ちょっとしたジョークだってば」 「う、うゆー?」 冗談と言われて、雛苺も翠星石の肩越しに、恐る恐る顔を覗かせた。 みっちゃんは腕組みして「やれやれ……」と苦笑を洩らす。 「それじゃあ、全ての真相を語って聴かせるから、ちゃんと理解してね。 まず、事の発端は昨夜……かくかくしかじか、ぬるぽぬるぽ――」 と、さながら大学の講義みたいに、みっちゃんは説明を始めた。 翠星石も雛苺も、それで漸く、現状が旅先のアバンチュールだったと納得した。 ホテルをチェックアウトして、三人は空港までタクシーで向かおうとしたものの、 市街地で渋滞に捕まり、やむを得ず、列車での移動に切り替えた。 大きな荷物を携えての列車移動は、少しばかり億劫である。 駅のホームで列車を待つ翠星石と雛苺の顔にも、如実に疲れの色が見えた。 みっちゃんの大きなスーツケースを運ばされているのだから、当然だろう。 けれど、翠星石の浮かない表情の理由は、疲労ばかりではなかった。 折角、遙々と遠い国まで来たのに、目的を遂げられなかった。 その事が、なんとも悔しくて、心残りだったのだ。 (蒼星石…………せめて、ひと目だけでも会いたかったですぅ) 重い溜息を、ひとつ吐く。 やるせない気持ちで運命の皮肉を呪いながら、翠星石は後ろ髪を引かれる思いで、 みっちゃんの後ろに続いて、ホームに滑り込んできた列車に乗り込んだ。 ドア付近の二人掛けのシートが空いていたので、雛苺とみっちゃんが座り、 翠星石は吊革を握り締めつつ、車窓を流れ行く景色をつまらなそうに眺めていた。 (あと二ヶ月ほどで、夏休みです。 その頃には、絶対に……会いたい……ですよ) もう、離ればなれはイヤだった。 妄想にうなされ、悶々と眠れぬ夜を過ごすのは、もうたくさんだった。 列車が徐に速度を落とし、幾つ目かの駅に停車した。 あと僅かで空港のターミナル駅に着く。もう少しで、この国ともお別れ。 ちょっとだけ感傷的な気持ちになって、翠星石は何気なく、対向ホームに目を転じた。 向こうのホームにも、ちょうど車両が停車するところだった。 何気なく…………本当に、何の気なしに眼を向けただけだった。 そこに、偶然を期待していた訳ではなかった。 それなのに―― 対向列車の陽光に煌めく窓ガラス越しに、ショートカットにした栗色の髪を捉えて、 翠星石の心臓が、ドキン! と一拍した。 こちらに背を向けてシートに座っているので、当然、顔は見えない。 けれど、翠星石は確信していた。 あれは、間違いなく彼女だ……と。 翠星石は、みっちゃんと雛苺を両脇に押し退け、窓を引き上げた。 そして、車窓から僅かにアタマを出して、声を限りに、彼女の名を呼んだ。 「蒼星石ぃ――――っ!」 一度目では、気付いてもらえなかった。 二度目に叫んだとき、彼女はキョロキョロと周りを見回した。 そして―― 「蒼星石っ! こっち! こっちですぅ!」 三度目正直で、蒼星石は振り返ってくれた。 最も見たかった満面の笑みを浮かべて、車窓を開いてくれた。 ずっと聞きたいと願っていた声で、ハッキリと応えてくれた。 「姉さんっ!」 「蒼星石っ!」 やっと会えた。 それだけで、翠星石は胸が一杯になって、何も言えなくなってしまった。 嬉しすぎて、アタマが真っ白になって、言葉が浮かんでこなかった。 本当は、もっと色々と話したかったのに。 本当は、もっと触れ合いたかったのに。 いざとなったら、何も話せないだなんて―― 目に涙を浮かべ、唇を戦慄かせるだけの翠星石に向けて、蒼星石が話しかけてきた。 「会えて嬉しいよ、姉さん。調査が早く済んだから、大急ぎで戻ってきたんだ。 なんとなく、間に合うんじゃないかって……予感してたんだよ」 美しい緋翠の瞳で、真っ直ぐに自分を見つめてくれる蒼星石。 翠星石は窓から飛び降りて、今すぐ抱き付きたい衝動に駆られた。 二人の距離は、ほんの数メートル。三、四歩で辿り着ける。 でも、それは出来ない。二人は、お互いの居るべき場所へ帰らねばならないのだ。 ぽろぽろと涙を流す翠星石の背後で、列車の扉が閉まる音がした。 がくん……と揺れて、列車が走り始める。 そして、蒼星石の乗る列車も、徐に走り始めた。 ――互い違いの方角へ。 離れていく。 引き離されていく。 蒼星石は、遠ざかる翠星石に向かって、思いっ切り叫んだ。 「帰るから! 夏休みになったら、ボクは、きっと帰るからね!」 翠星石も、負けじと声を張り上げる。 「待ってるですっ! ずっと待ってるから、必ず帰ってきやがれですぅっ!」 遠ざかる声……遠ざかる姿……。 でも、やっと会えた。 今にも途切れそうだったココロの絆が、再び、しっかりと結びついてくれた。 翠星石は、それが何より嬉しかった。言葉にできない程に、喜ばしかった。 お互いの姿が見えなくなっても、車窓から顔を覗かせたままの翠星石。 そんな彼女の身体を、みっちゃんの両腕が、優しく車内に引き戻した。 「危ないよ。でも……よかったね。最後の最後に、妹さんと出会えて」 「ホントに、めでたしめでたしなの。ヒナも、ホッとしたのよー」 二人の温かさに触れて、翠星石の泣き濡れた頬に、また大粒の涙が零れだす。 翠星石は、みっちゃんの胸に縋りついて、静かに嗚咽した。 そんな彼女の背中を、みっちゃんはポンポンと叩いて…… 「ねえ、これ見て」 頸に下げていたデジカメを、翠星石に見せた。 小さな液晶ディスプレイの中には、眩しい笑顔の蒼星石が居た。 「さっき、脊髄反射で撮っちゃったのよねえ。 帰ったら、画像をプリントアウトしてあげるから、そんなに悲しまないで」 「うよー。流石はみっちゃんなの。シャッターチャンスは逃さないのねー」 「まあねえ~」 「みっちゃん……ありがとです。私、モーレツに感激してるですぅっ!」 翠星石は泣き笑いながら、デジカメを持つみっちゃんの手を両手で包み込むと、 感謝の気持ちを込めて、ぎゅっと握り締めた。 その弾みで、ボタンを押してしまったのだろう。 ディスプレイに映っていた画像が、二つ三つ移り変わり―― 「なっ?! なんです、これはっ!」 やおら、ビックリ仰天。翠星石は涙を引っ込めて、双眸を一杯に見開いた。 彼女の驚愕ぶりを訝しんだ雛苺が、デジカメのディスプレイを覗き込むと…… そこには、酔った勢いでストリップ紛いの痴態を演じる翠星石の姿が。 「うよーっ!? や、やっぱりヒナの勘違いじゃなかったのっ。 翠ちゃんと、みっちゃんは……なのねー!」 「ちっ、違ぇですよ、おバカ苺っ! おバカな想像すんなです。 こんな画像は、いますぐ消去してやるですぅ!」 「だだ、ダメぇっ! こんなお宝画像を消すなんて勿体ないでしょぉ!」 ひょんな事から勃発した大騒動で、車内に喧噪が広がる。 他の乗客たちが、うるさい外人が居るなと眉を顰める中で、 三人の諍いは空港に着くまで続くのだった。 そして、季節は心躍らす夏へと移ろいゆく――
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~ルーフトップ~ 久「和と須賀君、遅いわね」 まこ「急に練習場所を変えるからじゃろ」 咲「そうですよ部長。朝九時前に電話されても」 優希「咲ちゃん半分迷子になってたもんな!」 咲「片岡さんそれは言わないでって……!」 まこ「京太郎の言っとった咲の迷子癖じゃの」 久「あはは。んんっ。それにしても遅すぎよ。二人は部活用のラインを飛ばしたのに既読にもなってないなんて」 まこ「案外二人仲良く部室で練習しとるかもの」 久「あら。それならベッドのシーツを変えないとかしら」 優希「???」 咲「いくら京ちゃんが大きい胸が好きでも、そんなことはしないと思うんですけど……」 優希「――あ、そういうことか! 分かりづらい言い方しないでほしいじぇ。 でものどちゃんならそんな心配はいらないと思うじょ。馬鹿真面目だしなー。犬もヘタレ犬だしな!」 アハハハハ ~部室~ 和「どうしましょうか、これ」 京太郎「さすがにマズイよなぁ。和の愛液でぐっしょぐしょだ」 和「違います! きょ、須賀君のせ、精液のせいですっ!」 京太郎「あー。でも中は溢れてたしな……。和とこうなれるなんて思ってなかったからコンドームも用意してなかったし」 和「だからって顔と胸にかけすぎです! 最初だって外に出そうとしますしっ」 京太郎「それは、さすがにマズイと思ったんだよ」 和「避妊具無しで挿入した時点で妊娠確率は大差ないんですよ?」 京太郎「だからってだいしゅきホールドされるとは。あれのせいでますます興奮したんだぞ」 和「べ、別にいいじゃないですか。す……好きなんですからっ。それに」 責 任 は と っ て く れ る ん で す よ ね ? パ パ ♪ もいっこカンッ
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まなつのざんぞう【登録タグ takamatt ま 曲 鏡音リン】 作詞:takamatt 作曲:takamatt 編曲:takamatt 唄:鏡音リン 曲紹介 もう夏は終わっちゃいましたね。。。(作者コメより転載) マスタリングをかごめPが手掛ける。 『DQN STYLE2』収録曲。 歌詞 (動画より書き起こし) ニューロン 轟音 窓際のクロトン 想像 衝動 これは真夏の残像 靴底溶かすアスファルト 手汗まみれの煙草の空き箱 握りしめどうか打ち消そうとする 耳の奥巡るテープエコー 虹色に光るコールタール 目と鼻の間突き刺す 幻想の中こだまする子供の声 朦朧とする意識の目覚め ニューロン 轟音 窓際のクロトン 想像 衝動 これは真夏の残像 か細い 頼りない 奇跡のゴールを きっと ずっと 目指すのだろう ※ 何度同じ時間(とき)を繰り返して 夢はまだ遥か虚で それでもまだ立ち上がり歩く 道無き道 どこまでもついてくる影法師 宵闇の中置き去りに それでもまだ止まらずに歩く 道無き道 書き換えたROMのようなチート 蔓延る異形に食われそう 空を覆うハイドロカーボン 当事者は罪人意識の欠如 画面の向こうのインシデント 疑わしくなるこのイノセント モラルも燃やす地獄の業火 所詮焼かれる定めなのだろうか 羨望 迎合 理由のない破壊行動 啓蒙 信仰 高尚極マレリ思想 正当?陰謀?エゴとエコの折衝 いつも善と惡は 背中合わせだろう ※くりかえし (間奏) 濡れたシーツと張り付くTシャツ リフレインする後悔と不快感 半分残ったロキソニン 埃まみれで佇むラプソディ 時代が許さぬバックラッシュ 掴むべき明日へ今猛ダッシュ いつかまた笑うため そうさ君を迎えに行く 感情 干渉 希望への逆行 想像 衝動 これは真夏の残像 か細い 頼りない 奇跡のゴールに きっと いつか 辿り着くだろう ※くりかえし コメント めっちゃ大好き!!! -- 名無しさん (2015-07-05 00 23 39) 名前 コメント
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色々あって保坂、姉さまと結婚決定。 式が近づいてきたとき、アツコが二人の寝室に忍び込む アツコ 「私だって先輩のこと……」 手に持ったのはカッターナイフ、向けられるのは親友である春香。 男女が寝息を立てている内がチャンスである。 アツコ 「これを……これを……」 しかしその手は震える。 友情か愛情の取捨選択は、彼女を苦しめる。 春香 「アツコ」 アツコ 「!?」 不意にかけられる友の声。 慌ててカッターナイフを仕舞おうとするが落としてしまう。 春香 「私、知ってたんだ……アツコが彼のことを好きだってこと」 アツコ 「春香……」 春香 「でもこれだけは譲れなかったの。 私だって私のことを思ってくれる彼が好き。 私のために一生懸命になってくれる彼が好き。 そして私も彼に尽くしたい」 アツコ 「……」 親友の独白に、アツコは言葉を失ってしまう。 そんなのわかっていた。愛し合う二人の間に自分が入り込める余地なんて何処にもない。 でも、だからといってそれを引き裂くことができないほど友情という枷も重かった。 春香 「だからね、私、今日だけはアツコの願いを叶えてあげようと思うんだ」 アツコ 「え……?」 シーツを翻す音が聞こえる。 発信源の方を向くと…… 保坂 「南春香の頼みなら仕方ないな。さあアツコ、今日は三人で愛し合おう!」 その後、春香とアツコによるパイズリサンドとか保坂の乱れ突きが二人の膣を貫いたとか色々あったという。 妻をフルネームで呼んで、その友達を名前で呼び捨てって普通ありえないな だが保坂ならやりそう -- 名無しさん (2009-12-20 10 39 03) 結婚直前だから一応フルネームでとどめているのかも知れない。 -- 名無しさん (2009-12-20 20 30 22) 名前 コメント 10-847氏 10スレ目 保管庫
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vol.3-2⑭Premature lolita 臨戦態勢が整うまで、ぼくたちはソファに並んで座り、アリバイ工作にはげむことにした。2人、ケータイを取り出して、それぞれの相手にメールを打つ。ぼくは晶良に、千春は文和に。 「えっと…、ま・だ・てん、帰・る・途・中・まる。か・あ・さ・ん・に・買・い・物・頼・ま・れ・ち・ゃ・っ・て・まる。あ・と・で・ま・た・メ・ー・ル・す・る・ね・はぁと」 声を出しながら、一文字一文字打ち込んでいく。そんなぼくを千春がくすくす笑いながら見ている。文和へのメールはとっくに送信してしまったらしい。 手持ち無沙汰なのか、千春はテーブルの上にあったリモコンをいじくっている。突然、大きな音が鳴り響いた。 「おわっ!?」 驚くぼくにかまわず、慌てた素振りなどまったく見せずに千春はボリュームを下げた。それから、あれこれチャンネルを変えていく。いろんなジャンルの音楽が聞こえてくる。 「へぇ~。こんなのもついてるんだぁ」 リモコンを凝視しながら千春が感嘆の声をあげた。と、音楽が途切れて、なにやら聞こえてきた。 「これって…お経?」 スピーカーから流れる般若心経に千春はぽかんとしている。 「こんなの、聞く人いるのかな? ここ、ラブホテルだよね」 あまりにも不似合いなものを聞いて、千春は不機嫌そうにまたチャンネルを変えた。今度は、ジャラジャラガラガラという音に混じって、ポンとかロンとか話す人の声。 「なに、これぇ?」 不思議そうな顔をして、ぼくに聞いてくる千春。 「う~ん。まぁじゃん、麻雀かなぁ」 答えながらも、なんでこんなチャンネルがあるのか、疑問は深まるばかりだ。千春がリモコンを操作する。今度は、カンカンカンという踏み切りの警報音が鳴る雑踏の音だ。 「あ、なんか、これ、うちの近くにそっくりぃ」 千春が視線を上げて言う。続けて、 「カズにTELしよっかなぁ」 そう言うなりケータイのリダイヤルを操作し耳に当てている。 「あっ、カズ。…、あのね、声、聞きたくて。家に帰るまで待ちきれなくて電話しちゃった」 ぼくのほうを向いて片目をつぶり、右手の人差し指を立てて口に押し当てている。 (大胆というか、無邪気というか…。小悪魔…) ケータイを切って、ぼくを見る千春。うれしそうに、 「カズね、すっかり信じ込んでたわ。踏み切りの音を聞いて『いま、あの辺だね』だって」 くすくす笑っている。自分にはそんな電話はとてもできそうにない。 「ひどい彼女だなぁ、ちはるは…。なんか、カズくんがかわいそうになってきたよ」 千春を斜めに見て冷たい視線を送る。 「あ~、おにいちゃん、ずるいっ。ちはるにい~っぱいエッチなことしたのにぃ」 「うっ…」 できれば真正面から向き合いたくなかった現実を突きつけられ、言葉に詰まってしまう。 逃げるように立ち上がり、冷蔵庫に飲み物を取りにいこうとする。と、ガラス戸のついたキャビネットに目が釘付けになった。いや、キャビネットではなく、その中にあるものに、だ。 大小さまざまな男性器を模した大人のおもちゃ、手錠、鞭、毒々しい真っ赤な色をしたロウソク…。どれも初めて目にするものばかりだ。ごくりとつばを飲み込むと、ムスコがむくりと起き上がってきた。 ガラス戸を開き、2つ、手に取る。ゆっくりと千春のほうに体を向けて1歩前へ進む。千春はそれまでの表情を一変させ、怯えた顔をしてぼくから逃げようと後ずさる。 「ちはる、なぜ逃げようとするの」 「だ、だって…、おにいちゃん、なんか、怖い」 「怖くなんてないよ。かわいがってあげるから、ね?」 これからすることへの期待と興奮で声が震えている。じりじりと千春との間隔を詰めていく。千春はソファに足を上げ体を丸めてしまった。 「それ、なに?」 千春は泣きだしそうな顔をしている。嗜虐の本能を大いに刺激される。 「これ? う~ん、拘束具、ってゆーのかな。ちはるの手をね、こうするんだよ」 細い腕をぎゅっとつかみ、強引に背中にまわす。 「いやっ! やぁぁぁっ、あぁ…、おにいちゃん、こわいっ」 悲鳴に近い声。だが、それはムスコを硬く大きくしていくだけだった。 赤いビニールでできたリストバンドのようなベルトを千春の左手に巻きつけ、あまりきつくならないように注意しながらベルクロのテープで固定する。 「ね? 痛くないでしょ」 もう獲物はわが手に落ちた。もがいている千春に余裕の笑顔を向ける。鎖でつながれたもう一方のベルトで右手を拘束し、準備の第一段階はクリアした。 千春の体を抱きかかえ床に下ろす。不安そうな目をしてぼくを見上げる千春。 「変なことはしないよ。だから、心配しないで」 微笑みかけて言うと、千春は緊張をほどいたようで、 「痛いのとかはイヤよ。おにいちゃん、やさしくして」 好奇心に満ちた瞳を向けてくる。ぼくはその瞳を隠すことにする。 「えっ? おにいちゃん、見えないよ、怖いっ」 もう一つ持ってきた道具はアイマスクだった。視界を奪われ、再び千春に不安が襲う。 「怖がらないで、ちはる。ぼくの言うことを聞いてね」 つとめて静かに言ったつもりだったが、微妙に声が震えている。ムスコはすでに勃起し、バスタオルを押し上げていた。 「ちはる。舌、出して。大きく前に突き出して」 上から命令する。 「こ、こう?」 千春はまだ少し怖がっているようで、声は消え入りそうなほど小さい。でも、これから自分がどうされるのか興味があるようで、素直にかわいい舌を伸ばした。 自分の舌になにが触れるのか、頬を紅潮させながら待つ千春。ぼくは期待(?)を裏切ることにした。そっと音をたてないよう、気配を感じさせないようにかがみ、千春の舌を唇で捕捉した。 「ん! んんっ、ぅぅん…」 千春は意表をつかれたようで、身をよじって吐息を漏らしている。すぐに唇をはずす。 「どうしたの? なにがしゃぶりたかったの?」 「えっ? なにが…って…、ちはるはべつに…」 「ウソ、ついちゃだめだよ。本当のことを言いなさい、ちはる。なにがほしかったの?」 「…おにいちゃん…」 弱々しく首を振る千春。ぼくはそれ以上追い込むことはせず、立ち上がってもう一度命じた。 「ちはる。舌を出して」 「はい…」 ピンク色に濡れた舌に、ぼくは人指し指を押し当てる。千春の唾液が指を濡らしていく。それから、その指で唇をまさぐった。 「ぁ…、ぁぅん…、んん~っ」 左手で腰に巻いたバスタオルを解く。逞しく勃起したムスコが天に向かって屹立している。 「ちはる。舌を出して。…もっと、もっといっぱい。ちはるのほしがってるもの、あげるよ」 ぼくは立ち上がり、ちはるの頭に左手を乗せ、やさしく撫でながら言う。右手でムスコを自分の体に対して直角になるくらいまで押し下げた。 「ごく」 つばを飲み込む音がやけに大きく耳の中で響いた。 千春の頭に置いた左手に力が入る。何かが近づく気配を感じて千春は少し顔を持ち上げた。膝を軽く曲げて高さを調整。そして、腰を突き出すように前に出す。亀頭が千春の舌先に触れる。 「あぅ…、ちはる、舌が触れているもの、嘗めて。ぺろぺろ嘗めて」 「ぁぁ…、ぁぁ…、ぁぁ…」 張り裂けんばかりに膨らみ、てらてらと鈍い光沢を放っている亀頭に、千春はぎこちなく舌を這わせていく。苦しそうな呼吸音にそそられる。 ぺちゃ、ぴちゃ、ぺろ、ちゅぅ…。 千春は一生懸命に嘗めている。開けっ放しの口の端からはよだれが白い糸となって垂れ下がっている。 「はぁ…はぁ…、はっ、はっ…、く…、くわえて」 舌が口の中に戻る。めくれた唇は唾液で濡れていて、ぼくを誘っているかのように見えた。 「さあ」 千春の後頭部に場所を移した左手を引き寄せる。同時にムスコを唇にぐいと押しつける。 「ん…んんんっ!」 千春の苦しげな声をムスコが喉に押し戻した。空いた右手も千春の頭にもっていき両手で固定して、ゆっくり大きなストロークをとって腰を使う。 千春の小さい口はこれ以上開かないところまで広げられている。肉棒が往復するたび、千春の唇は巻き込まれ、また引きずり出された。 「ん~っ! …んっ! …んんっ、んんっ、んんん~っ!」 後ろ手に縛られ、目隠しをされた少女の口を犯す。目の前で展開される光景に、少女の漏らす苦しげな喘ぎに興奮していた。 次第に腰の動きは速く大きくなっていく。 「んぐぅっ! ぅぐっ!」 千春がくぐもった悲鳴をムスコにぶつけ、イヤイヤをするように顔を振った。 はっとした。我にかえって慌てて腰を引いた。ぐぽっという音を響かせて、ムスコが千春の口から飛び出した。 「あ"ぁ…、げっ…げほっ、ごほっ、げほっ」 むせて、せき込む千春。粘りけが強く白く濁ったよだれが口から床まで伸びる。 「ご、ごめ、ごめん。だいじょぶ?」 急いでアイマスクを外し、千春の顔をのぞき込んだ。千春は焦点の定まらない目をして、 「はぁ、はぁ、はぁぁ、はぁ、はぁ」 と息を荒くしていた。少しして落ち着いた千春は、ぼくにとろんと潤んだ瞳を向けて、 「あぁ…、おにいちゃん…、ちはるね、あぁ…、あのね…、すっごく…こーふんしちゃったぁ…」 「ちはる…」 「こんどは、おにいちゃんが、ちはるのこと、いっぱい気持ちよくして」 もちろん、そのつもりだ。あのまま続けていたとしても、千春の口の中で果てるつもりはなかった。なんとなくだけど、自分だけよければいいなんてセックスは違う、と思っていた。 千春の体を抱き上げる。ベッドに運ばれる、千春はそう思っているはずだ。しかし──。 「おにいちゃん? どこ行くの?」 答えない代わりに、意味ありげな笑みを投げかけた。 見たこともない形をした椅子に千春を乗せる。リクライニング、背もたれの角度が自在に変えられるビニールレザーが張られた椅子だ。なによりも特徴的なのは、足を乗せる部分だった。 右足、左足、それぞれが独立していて、しかも開閉ができるようになっている。さらに、暴れる(であろう)足を固定するため、膝のあたりと足首のあたりに革のベルトがついていた。 千春を座らせたとき、足の部分は閉じたままの状態だった。無言でベルトを締める。千春はまるで抵抗しない。されるがままで、ぼくのすることをじっと見ているだけだ。 「準備…おっけーだね。さあ、ちはる。いっぱい、かわいがってあげるね」 言うなり、ぼくは千春からバスタオルを剥ぎ取った。 「あぁ…」 全裸にされて、期待からか羞恥からか、頬を染めて声を漏らす千春。ぼくは無防備にさらされた乳首に唇を寄せた。隠そうにも千春の両手は拘束具によって後手に固定されている。 「あっ!」 口に含むなり、乳首に軽く歯を当てた。千春は予想以上に敏感に反応する。強く吸う。 「あぁぁぁぁぁっ、あふっ、あっ!」 もう一方の乳房を右手が揉みあげる。手に吸いつく柔肌を楽しみ、乳首をつまんでやる。 「あっ! あぁんっ! はぁん、あぁん、あんっ!」 じっくりと千春の小さなおっぱいをなぶりつくしたぼくは、千春の可憐な唇を堪能することにした。舌先を尖らせて外周に沿うように唇を這わせていき、柔らかな唇をはさんで味わう。 「あふぅっ、あぅ、は…ぁぁぁ、あんっ」 漏れだした吐息を押し返すように、ぼくは一気に舌を口内に侵入させる。 千春の舌を自らの口内に吸い寄せ、表面も裏面も味わいつくすかのごとく舌を絡みつける。 「ん…んふっ、あふぅ…、んっ、んんっ、ん~っ」 口をふさがれた千春は鼻での呼吸だけでは追いつかず、苦しいのをうめき声で訴える。 「はぁっ、はっ、はっ、はぁぁっ」 上体を揺らし、大きく口を開けて息をする千春。静まってきたところで、ぼくは耳元でささやいた。 「あそこにも、同じこと、してほしい?」 なんで、こんなことが言えちゃうんだろう? 自分が何者なのか、わからなくなる。 目隠しをされた千春は、ぼくの声がしたほうに顔を向け、ちょっとびっくりしたような表情をのぞかせたが、すぐに顔を縦に強く振り、 「うんっ! おにいちゃん、してっ、いっぱい、してっ!」 口の端からよだれを垂らしたまま懇願してくる。不意に晶良の顔が、なつめの顔が、頭をよぎる。 (年上の女性たちのほうが恥じらいそう…。というより、あの2人だったら泣かれちゃうよね、絶対) だからこそ、いま、千春を楽しもう。そう強く思った。 (晶良さんとは、きっと時間をかければ、そーゆーことができる関係になれる、そう思うけど…) いま、したかった。でも、だれでもいいわけじゃあなかった。いまは、千春としたかった。 無言で千春の左の膝に手をかける。その手を自分のほうに引き寄せると、椅子の脚の部分が音もなく広がった。それも、左右が連動して。 「えっ…、えぇっ!?」 足を広げられ、秘所を剥きだしにされていく戸惑いが千春に声をあげさせた。 「まだ…、もっと…、広げられるかな?」 言葉が自然に口をつく。千春の羞恥心を燃えあがらせ、ムスコの仰角をさらに上げる言葉が。 「ひっ…、ぃやっ! だめぇぇ、おにいちゃん、は、恥ずかし、ぃ。恥ずかしいよぉぉ」 無視する。千春の広げられた足の間に、黙って体を沈ませる。目の前には千春の秘所。かわいい顔からは想像できないほど、大人の形態をしたアソコ。 焦らす、なんて無理。気持ちに余裕はなかった。今度はぼくが舌を伸ばし、敏感な突起に押しつけた。 「ひあっ!」 千春の体が椅子の背もたれから離れる。あごを跳ね上げ天井に喘ぎ声を響かせる。 「はうっ、あんっ、あっ! あ──っ! ぁ…あっ!」 花びらを左右にかき分けるようにして奥を目指す。蜜がとめどなく染み出てくる。ぼくの鼻がクリトリスに当たるたび千春は体をのけぞらせた。 「んあっ! あ──っ! あっあっあっ、あ────っ!」 どんなに伸ばしても舌では限界がある。ぼくは人指し指を嘗め、千春に挿入した。 「はっ! はぅっ! はぁぁぁぁぅんっ!」 声の調子が明らかに変化した。指をゆっくりと回しながら深みを目指す。 「あぁ…あぅっ、あふっ、あふぅ…、あっ、あっ、あっ」 「すごく濡れてる」 「あぁっ、ぃぃ…」 「なに? 聞こえないよ?」 指の動きを止めて、もう一度千春にその言葉を言わせる。 「あぁ…やめないでぇ…、おねがぃ」 「ちはる。もう一度言って。言わないと、抜いちゃうよ?」 「やぁっ、だめぇ。…ぃ…ぃぃ、の…、とっても! いいのぉぉっ!」 「うん。もっと気持ちよくしてあげるよ」 指をこれ以上入らないほど深く挿入し、くちゅくちゅと音をたててかきまわす。さらに舌と唇がクリトリスをいじめだした。 千春が跳ね上がる。 「んあっ! あ─────っ! あぐぅ…」 体中の力が抜け落ちてしまったかのように、がっくりと崩れる千春。顔を横に向けピクリとも動かない。ただ規則的に呼吸を繰り返すのみだ。 (イっちゃったかぁ。ほんと、感じやすい娘だね、ちはるは) ぼくは千春の足の拘束を解き、椅子の脚を閉じた。それから、大事なものを持つようにそっと抱き上げベッドに運んだ。途中、だるそうに目を開けた千春は、 「あぁ、おにいちゃん…」 それだけ口にして、また目を閉じてしまった。 ベッドに千春を横たえ、両足を大きく広げさせて覆いかぶさる。耳元でささやいた。 「今度はぼくが気持ちよくしてもらうよ」 「おにいちゃん。腕についてるの…、外して。お願い」 甘えた視線で懇願する千春。ぼくはやさしく微笑み、そして答える。 「だめだよ」 千春の華奢な肩を両手でつかみ、十分に濡れそぼった秘所にムスコを突きたてた。 「んあ~っ」 不意に挿入され、大きくのけぞる千春。腕の自由を奪われているうえに肩を押さえつけられ、できることといったら喘ぎ声をあげるだけだ。 「あっ、あっ、あぁっ、あっ、あっ、あっ、あーっ」 深く浅く、浅く浅く深く、また深く、浅く…。変化をつけてムスコを膣に送り込むたび、千春の音色がさまざまに奏でられる。 体を起こし、千春の膝をつかんで前に折り曲げる。少し上を向いたアソコは足が閉じたことによって、きつさもさらに増したようでムスコに締めつけられる快感が走る。 「ち…はる、い…いいっ」 打ちつけるように腰をぶつけると、自然に声が出てしまう。逆に千春の声はかすれて聞き取れない。 「──────っ!」 膣からムスコがかき出した蜜は、会陰、肛門をつたってシーツに染みをつくっていく。それでも狭い膣をえぐる快感は少しも損なわれない。 (あぁ、きもちいいっ。もっと、もっと、ちはるを楽しみたいっ) 千春の脇の下に両手を差し入れ、腕に力を込めて一気にシーツから引き剥がした。 対面座位に移行する。左手を千春の腰にまわして体を支え、右手は千春のあごにあてて顔を起こす。半開きの口をむさぼるように味わいつつ、腰を前後に揺すった。 「んっ! んあっ!」 突き上げられる快感に、たまらずキスから逃げて喘ぐ千春。 腰のスピードとストロークをシフトアップ。さらに、右手を器用に使って千春の左右の足を宙に浮かし、より深い挿入を求める。 「あっ、あふっ、んっ、んんっ、ん…あっ!」 かわいい顔をゆがめて快楽に溺れる少女。そんな千春をさらに楽しむべく、ぼくは仰向けになって騎乗位にスイッチした。両手を伸ばし千春の胸を少し荒っぽく揉みしだく。 「ちはる。動いてごらん。自分で気持ちいいようにしてみて」 「あぁ…、だめ。おにいちゃん、だ…めぇ。ちはる、うまく、うごけな…い」 「しかたないなぁ。それじゃあ、おにいちゃんがいっぱい動いて、ちはるのこと、いっぱい気持ちよくしてあげるね」 「あぁ、ちはる、こわれちゃうぅぅ」 両手でウエストをつかみ千春の動きを制限する。同時に、ムスコが抜けてしまいそうになるくらい腰を引き、再び膣奥を目指してゆっくりと突き上げていった。 「んあ──────っ!」 (だんだん声が大きくなる、これって音楽で習ったけど、なんていうんだっけ) まるで関係ないことが頭をよぎるのは、きっと気持ちよすぎるからだ。 快感をむさぼるように腰をフル回転させる。千春の声が歌うように部屋に響いた。 「あっ、あっ、あっ、あふっ、あっ、あぁっ! あっ! あ───っ! んあっ!」 唐突に動きを止める。千春は肩を上下させて大きく呼吸し、疑惑の目をぼくに向けてくる。 「? どー…した、の? おにいちゃん」 「ちはる。ぼくのを入れたまま、後ろ向きになって」 「えっ?」 即座に理解できないようだ。ぼくは千春の右足首をつかんで、ぼくの体をまたがせるようにする。 「こーゆーふうに回って」 「あぁっ!」 「うっ!」 お互いの性器がねじられるような感覚に声が漏れてしまう。千春はぼく要求がどういうことか、ようやくわかったようだ。 「あぁ…あぁ…あぁぁぁ」 喘ぎながら、体をびくっと震わせながら、ムスコを絞るようにゆっくりと向きを変えていった。 後ろ向きになった千春をじっくり見る。 そよ風に吹かれているように揺れるツインテール。触れただけで壊れてしまいそうな、たおやかな肩。すべすべした背中は部屋の照明をなまめかしく反射している。ボリュームはないがお尻もかわいい。 そして、背中で拘束された両腕が、男の本能をいたく刺激してくれる。 「おにいちゃん?」 じっと動かずにいたぼくを千春が振り返って呼ぶ。 「…えっ? っと。あ、あぁ。ちはる、かわいいよ」 「えー、どしたの。おにいちゃん」 「あ、うん。なんでもない」 腰の動きを再開する。途端に千春が喘ぎ声を弾かせた。 「はぅっ、あっ! あぅん、いいっ! あ───っ!」 前に後ろに大きく揺れる千春の華奢な体。思いきり突き上げたとき、千春は前に崩れ落ちそうになる。 (この体位は、腕を拘束したままだと危なそう) そう考えて、ぼくは体を起こすことにした。立てた膝の外側に千春の足を絡ませ広げていくと、 「あぁ──っ! おくに、奥に、おにいちゃんが…、あ───っ!」 自由に動かせる手を遊ばせておくわけない。左手で左右の胸を交互に揉み、乳首をつまむ。 さらに右手。太腿に軽く爪をたててゆっくり撫で上げる。 「ひぁっ! あっ、あぁっ、あっ」 千春の反応を楽しみながら、 「こうするとは…どうかな?」 クリトリスに人指し指の腹がそっとあて、小さい動きでこねる。千春の上体が伸び上がった。 「あふっ、あぅっ、あんっ、あぁんっ、あぁ~んっ、…だめ、だめぇ、だめぇぇ」 出し入れは単調な動きだが、指はさまざまにクリトリスをいじくりまわす。そんな行為をする自分にひどく興奮している。 「うっ、うあ──────っ!」 千春がまたイった。 (女って、すごいっ。何度でもイけちゃうんだ) 男は出したら終わり。なにか割り切れない感じ、損したような感じを抱く。しかし、出すまでの過程を存分に楽しんでいるのはむしろ自分のほうだ、ということに気付き、苦笑いがもれる。 (さあ、そろそろ、ぼくも出したくなってきた) 快感曲線をじわじわ引き上げてきたぼくは、フィニッシュを迎えるべく体位を変えることにした。 千春の体を持ち上げてムスコを引き抜く。それから千春の体を前に倒し、四つん這いの姿勢をとらせた。拘束具を外して千春の腕を解き放ってやる。 「はぁ、はぁ、はぁ」 千春はのろのろと自由になった腕を動かし、シーツに肘をついて顔を上げて一生懸命息を吸っている。 ウエストをつかんでお尻を持ち上げる。 「あぁ~ん」 恥ずかしげな声が漏れる。膝を千春の足の間にこじ入れ大きく広げる。 「あぁ、だめぇ」 恥ずかしさからか、力が入らないのか、肘が広がりシーツに顔を埋めてしまう千春。 愛液で濡れて妖しく光っている千春の花びらにムスコを押しつけ、一気に最奥まで貫いた。 「あ──────っ!」 千春は上体がシーツから離れるほどの反応を見せた。お尻を揉むようにつかみ指をくい込ませる。 力を入れて血管が浮き出た自分の腕が千春を引き寄せるのに合わせて、膣奥深く侵入しようとするムスコの願望を叶えようと腰が精いっぱい突き出される。 「あっ! あっ! あっ! あっ! あ───っ!」 奥まで突き入れるたび、千春はかわいい顔をゆがめ、シーツをぎゅっとつかんで鋭く短い喘ぎ声を吐き出した。 腰の動きを限界まで大きく速くする。唐突に、さっき、千春の声が大きくなっていったときに浮かんだ疑問の答えを思い出す。 (…だんだん強く…クレッシェンド、だ。思い出した) いまの自分の動きもクレッシェンド、いや、フォルテッシモだ。パンっパンっパンっという音も、千春の喘ぎをかき消すほど大きい。 目を開けていられないくらいの快感が波のように襲いくる。波ゆえに逃れる術はない。それでも、抵抗を試みるが耐えられそうになかった。 (やっぱり…、バックはいいっ! 2度目も、このまま…このカッコで…だしちゃお) ぼくはあっさり白旗を掲げることにした。 「あおっ! ち…、ちはるっ! いくよっ、いくっ! ちはるっ!」 この日2度目の射精だったが、ものすごい快感がムスコを駆け抜けた。 「んあぁっ!」 熱いほとばしりを膣奥に浴びて、千春も果てた。 気を失った千春に最後の一滴まで放出したぼくは、ムスコをゆっくりと引き抜く。亀頭が精液を引き連れてきて、シーツに白いたまりをつくっていった。 ゆっくりと崩れ、うつ伏せになった千春の足を閉じてやる。アソコからはまだぼくの精液が流れ続け、たまに白い泡をつくっている。 ぼくもベッドに体を横たえ、目をつぶって息が整うのをそっと待つ。けだるさが全身を支配していた。 しばらくすると千春が目を覚ました。見開いた目はいまだトロンとしている。 「あぁ…、おにいちゃん。ちはる…、こんなの、はじめて…」 「うん」 なんと答えていいかわからず、笑顔だけ返した。 どちらもが何も話せず5分ほどが経過した。ぼーっとした頭はだいぶはっきりしてきた。 「ねぇ、千春。あの、さ。ちょっと聞いていい?」 「ん。なに、おにいちゃん」 「えっ…と、ね。ぼくが出したときって、わかるの?」 我に帰ってから聞くにしては、生々しい質問だ。しかし、千春はあっけらかんとして、 「うん、わかる! 千春のアソコのね、一番奥がね、溶かされちゃうんじゃないかって思えるくらい、熱~いのが入ってくるの、わかる」 「へ…、へぇ~…。ふ、ふぅ~ん、わかるものなんだ…」 あさってのほうを見ながら話す。そんなぼくを見てくすくすと笑いながら、 「変なおにいちゃん」 まだホテルの時間には余裕があったが、帰ってから晶良にメールをしなければならない。ムスコも満足しきって、3回目を求めたりはしそうになかった。 「あ、そうだ。シャワー浴びなきゃ、ね」 自分の都合を押しつける。千春は不満そうに、 「おにいちゃんも男なんだなぁ。出すと途端に冷たくなるんだからぁ」 「えっ、そ、そ、そ、そんなことは、ないって」 慌てるぼくを見て、おかしくてしようがないといったふうの千春。 「う・そ。おにいちゃん、だっこして、バスルームに連れてってぇ」 甘えた声を出して両手を伸ばしてくる。 「はいはい。千春お嬢さま、きれいきれいしましょーね」 「あん、もお。子供扱いしないでよね、おにいちゃん」 「はははっ、ごめんごめん」 抱き上げると、千春のアソコからぼくの出した精液がつーっと糸を引いてシーツに落ちた。 シャワールームでは、当たり前だが、2人、体を洗い、汗と疲れを落とした。 時間が残っていたため、少し不満そうな表情を見せる千春にあきれながら部屋を出ようとしたとき、千春はバッグからペンダントを取り出し首にかけた。 それをぼくに見せつけるようにかざす千春の笑顔はたまらなくかわいい。最後にきつく抱きしめて唇をむさぼり、チェックアウトした。 「またね、おにいちゃん」 駅の改札で、弾けるような少女の笑顔をぼくに見せつけ、千春は右手を大きく振って帰っていった。
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【登録タグ B 初音ミク 初音ミクオ 尻切れ/アリアP 曲】 作詞:尻切れ/アリアP 作曲:尻切れ/アリアP 編曲:尻切れ/アリアP 唄:初音ミクオ(初音ミク) 歌詞 (ピアプロより転載) 「じゃあ、またね」 「ばいば-い」 「ねえ、今の、こないだの子?」 「気になる?」 「でも、キミが、いちばんだよ・・・」 夜の街に溶けた 僕らはふたり 指を絡めてても 目は合わせなくて お揃いで買った 緑のマニキュア 「貴方と逢えない日 だってつけてるから・・・」 キミの言葉に惑わされ その笑顔に 魅せられても 僕は使い捨て きっとキミの 駒のひとつなんだろう? いつでもいいよ 抱いてあげる 哀しいコトを 塗りつぶして 偽りの愛も 与えられれば すり替えるコト、できるよ・・・ キミが僕を求め 連絡するのは いつもイヤなコトが あった次の夜 知らない香水の匂い キミは震えた声で誘う 「忘れたいから、今日は何度でも 私に、上書き、シて・・・」 乱れたシーツの 上で僕は 嘘で包んだ 愛を言う 愛されたくて キミを抱くけど キミは、誰を、見てる・・・? 「このあいまいな 関係でいいから・・・」 せめて、今だけ・・・ いつでもいいよ 抱いてあげる イヤなコトは もう忘れて そんな瞳で 僕を見ないで 禁句を言ってしまうから・・・ 「本当は、スキ、だよ・・・」 いつでもいいよ 抱いてあげる 身体だけの 相手でいい もう愛だなんて 我侭言わない だから、どうか、笑って 僕の、腕の中では・・・ コメント 悲しい歌詞だな -- 名無しさん (2009-05-21 23 18 14) ミクオの曲でいちばん好きだ もっと評価されるべき -- 名無しさん (2010-02-24 22 55 42) ミクオかっこよすぎ -- 名無し (2012-07-16 08 31 04) 名前 コメント
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竜宮 司@詩歌藩国さんからのご依頼品 /*/ ――――――――――――その日は、朝から快晴だった。 昇る朝日が夜明けを告げ、光が澄んだ空に冴え渡る。 陽射しが、竜宮 司の閉ざした目蓋を照らす―――――――――。 カーテンからこぼれる光が部屋の影を照らし出すように彼の意識にも夜明けを告げようとしている。 パチリと、眼が覚める。 シーツから手を伸ばし、枕元に置かれた時計を覗く。 現在時刻をみて、―――――軽く驚いた。目覚まし時計が仕事始めるより30分も早く意識が覚醒していた。 二度寝しようかとも思ったが、こんな日に寝ているのはもったいない気がした。 せっかく早起きしたんだし。 跳ね起きるように、シーツ、ベッドから抜け出す。軽く眼をこすり、メガネかける。 今日の予定を確認するようにつぶやく、えっと、予約の時間は・・・・。 カーテンを開ける。 朝日が差し込み、未だ部屋に残っている影を照らし出す。 まるで、絵に描いたような清々しい朝。陽の光を浴びながら背伸びをする。 こんなお約束な目覚めは、そうはないな・・・。 窓ガラス越しに外の気温が伝わる。耳を澄ますと小鳥が鳴いている声がする。 ――――――まるで日曜日の子供みたいだな。あぁ、なんだかこういうのなつかしいかも。 クスリと笑い、竜宮 司は窓ガラスに映る自分の微笑みに気づく。 気恥ずかしくなり微笑を作る口元を押さえ、眼をそむける。 パジャマを脱ぎ、洗濯カゴへ放り込む。 昨日のうちに済ませてちゃったからやること無いけど・・・、 ――――――――いそいそと出かける支度をはじめる事にした。 /*/ その日は、小笠原も快晴だった。 待ち合わせの場所より少しはなれた場所で竜宮 司は立ち止まった。 その視線の先には彼らを見つけたからだ。 彼は竜と戯れていた。 ユウタを背に乗せて穏やかな日差しを受けている地竜、コウタ。鈍く反射する光がユウタの顔を少しだけてらす。 地竜特有である蜘蛛のそれにも見える脚を広げ、まるでうつぶせになって寝ているように見えるコウタ。 ――――――そして、そのコウタの背にうつぶせになっているユウタ。 ユウタはゆったりとした呼吸を繰り返しており、遠めに見ても昼寝をしているのだと分かる。 ―――――なんというか、こういう生態の動物の親子みたいだな。 おもわず、離れたところからジット見つめてしまう。起こしてしまうのはどうかな・・・、いっそこのまま見てるのもいいかも。 なんて思ってしまう。 ふと、コウタが軽く震える。振動で上で寝ているユウタが眼を覚ましたようだ。 ―――――あ、こっちに気づいた。 正確にはコウタは竜宮 司が立ち止まる以前からその存在を確認しており、怪しいそぶりを見せようものなら迎撃するつもりだった。―――が上に寝そべっているユウタに遠慮していたらしく、しばらくはジッと索敵に専念していた。 伏兵は射ないようだったし、何よりここをおとづれる予定があるものが一人いるからだ。 近づいて来たが特に何をするわけでも無く、こちらを見ているだけの者が待ち合わせの相手(竜宮 司)であることを確認したコウタは軽く揺さぶってユウタを起こす。 起きたユウタがこちらに気づいた。振り向くユユウタに倣うようにコウタも視線を向ける。 ほぼ同時に振り向いた2人(正確には1人と1地竜)は、(竜宮 司から見ると)互いが同じ種族であったならばおそらく全く同じモーションで、好奇を漂わせる視線で、クルリと。 微笑ましい風景に思わず、ふきだしてしまう。 2人は、何故ふきだしたのか分からず、彼を見つめて同時に首を傾げた――――――――――――。 コウタの背中から飛び降りたユウタは、気持ちよさそうに背伸びをして、こちらを見ている。 竜宮 司は微笑んだまま、ゆっくりと彼らに近づく。 「ユウタ君、こんにちは」 ユウタは竜宮 司の感情につられるように微笑んだ。 「こんにちは。――――――――― 微笑む彼と、表情は読めないが彼の兄が話しかける。 /*/ ――――――――――――その日は、朝から快晴だった。 空には雲ひとつない蒼、辺りからは山の木々の命を気づかせるような草木の、そして海からは心地のよい風と供に潮の薫りが漂う。 初めて会う彼らだがなぜか、懐かしく感じるのは――――――、 何か楽しいことが起きるような、 幼い頃に友達と遊びに出かけた時のような、 何をするにも初めてで、いつもドキドキした頃のような、 ―――――――――そんな日曜日のような日だったからかもしれない。 /*/ ログへ続く・・・、 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) 名前 コメント ご発注元:竜宮 司@詩歌藩国様 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=259;id=gaibu_ita 製作:周船寺竜郎@FEG http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=610;id=UP_ita 引渡し日: counter: - yesterday: -